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ZEROのお客さんに分かりやすく伝えるとすると、ROB SMITHがSMITH
& MIGHTYでの長い活動の後にソロを発表したような感じ――今回登場するKINKAも、DJとして、またKEY OF
KNOWLEDGE、acca、MONKAとして長い活動をしてきた末に、初の個人名義でのファースト・アルバム『BEADS』を完成させた。ファースト・アルバムでありながら、気負い(というか欲)のないリラックスした仕上がりで、しかもフレッシュさは保たれているという、経験を積んだ人間にしかできない深い作品になっています。ZEROも2006年のベスト候補として強力にプッシュしたい1枚です
今回のインタビュー、実はもっと深いところまで話を聞けて面白かったのですが、それはまたの機会に!
■interview &
text by E-JIMA (DISC SHOP ZERO)

「つながり、“つなげる”っていう要素を入れたかったんです」
■アルバムは、最初からアルバムを作ろうと思って取り組んだ感じ? それとも、曲がまとまってきたからアルバムで出そうという感じ?

アルバムを作ろう、って感じですね。“アルバム”ってことでいくつかアイデアはあって。でも結果的にああいうアルバムになるとは自分でも思ってなかった。最初はもっとバンドっぽいことやりたいとか、ヴォーカル入れたいとかあったんだけど……、最初のアルバムからそういう欲求を詰め込み過ぎちゃうと散漫になっちゃうのかなとも思ったし。ある意味、作っている過程で見えてきた部分は大きいんですけど。
■変わってきた部分っていうのは?

一番大きいのは、普段生活する中でも色々なこと起こるじゃないですか。予想もしてなかった事とか。アルバム制作を始めてからそういう大きい瞬間、キーになる部分がいくつかあって、それでだんだんと固まってきたという感じ。
■それは上がること?下がること?

下がる方(笑)しかも激しめに(笑)。でも、それらをきっかけに今まであまり考えなかった事を考えたりとか、自分の音楽的なバックボーンを再確認してみたり。それらの出来事が大きかったが故に、accaだったりKEY
OF KNOWLEDGEとの兼ね合いも変化してきたりとか。
■やっぱり、そういう活動だったり経験があったからこそソロを作ろうと思ったんだろうし、こういう風にリラックスした作品になったんろうし。自然な流れですよね。

そうですね。だと思います。
■具体的な音楽面での変化もある?

大きいのは生楽器かな。いままでも入れたことはあるけど、メロをここまで前にもってきたことはあまりなかったし。
■演奏に関しては細かくディレクションもした?

一緒にレコーディングできるときは、イメージを伝えつつある程度自由にやってもらいながらも「こうしてほしい」とかいうのはあったんだけど、距離があってデータのやり取りだけっていう場合は、ある程度のイメージを伝えて、それで何テイクか送ってもらって、僕がエディットしました。例えばaccaは生音を極力排除するっていう部分もあったりするんだけど、今回のソロ・アルバムではその逆というか、メロディを前に出すというのを意識していたし、そこをうまく表現するのが難しかった。
■でも、accaがあったからこそできた感じなんでしょうね。

そうですね。
■どちらも今でもアリなわけで。

たとえばaccaであったりKEY OF KNOWLEDGEであったり、MOOCHYとのMONKAだったり、それと同じことをしてもしょうがないと思っていたし。かといって全く違うことをしようとも思ってなかった。多分最初にこの作品に興味を持ってくれるのはaccaだったりKEY
OF〜を知ってる人だと思うんですよ。だから、そういうところも意識していないと難しいだろうなというのは正直ありました。
■僕が日本人が面白いなと思うのは、海外と比べてリスナーよりミュージシャンの方が自由だなと思うんです。海外は“レゲエだ”というとレゲエしか作らなかったり“ドラムンベース”というとそればっかりだったり……、良い/悪いというのは別次元なんだけど。日本は逆で、リスナーの方がストリクトリーだったりするから、その辺の壁がなくなるといいなと、今回の作品を聴きながら思いました。

そうですね。リスナーにも自由に聴いてほしいですね。
■普段はどんな音楽を聴いてるんですか?

家では、打ち込みの音楽はほとんど聴かないんですよ。アフロだったり、レゲエ……ラヴァーズだったり、ブラジル……基本的に暖かい国の音楽が好きなんですよ。高校の頃に南房総に住んでいて、そこでお世話になった人たちの影響が大きいと思う。打ち込み的な音楽だとR&Bとかの方が聴いているかもしれない。
■今回はレゲエというかダブのへヴィーな部分というよりは、ラヴァーズ的な上物の奇麗さというか、そういう部分が際立っているような感じがするんだけど。

それは意識しましたね。CDということで、今まで(僕の音楽を)聴いてなかった人にも聴いてほしいというのもあったし。ダブっぽい側面が前面に出ちゃうと、あまり今までと変わらなくなってくるし。CD通して楽しんでほしいと思います。
■今後はどういう活動を?

リリース・パーティまではDJも結構入っているんで、KINKAとしての活動がメインになると思うんだけど、accaもKEY
OF〜もいいバランスでやっていければいいと思います。
■次に本格化したいプロジェクトはある?

KEY OF KNOWLEDGEですかね。最後に出したのは4年前なんだけど、嬉しい事に今でもドコに行っても「KEY
OF 〜やらないんですか?」とか言われるんで。それは本当にありがたいことだと思うし、きちんと応えていきたいですね。
■その3つの違いを分かりやすく伝えるとすると、どういう感じになる?

ひと言で伝えるのは難しいですね。僕の中ではある種、同一線にあるんで。例えばKEY
OF KNOWLEDGEはパーカッション云々がどうとかじゃなく“トライバル”っていうキーワードが核になっていてZEEKOが持っているドラムンベースからの影響もあるし……。accaは“エレクトロニクス”かな。トライバルではあるんだけど、エレクトロニクスでそれを表現するというか。あとはシカゴ・ハウスからの影響もaccaでは取り入れていると思う。KINKAは、トライバルではあるけど、もっと素の部分が前に出てると思う。
■タイトル『BEADS』の意味は?

つながり、“つなげる”っていう要素を入れたかったんですよ。ゲスト・ミュージシャンや友達とのつながりとか、今回のアートワークをやってくれたAGOくんとのつながりとか。そういう意味合いも込めて“ビーズを繋ぐ”というか……。アルバムの曲もバラエティに富んでいると思うんで、それをつなぐという意味合いもあったり。
■今回の曲も、ビーズもカラフルだし。いろんなカラーを持ったリスナーともつながるとイイですよね。

そうですね(笑)。
■KINKAくんて活動歴が長いのに、自分名義ではデビュー作なわけで、その微妙なバランスが功を奏してる感じがします。デビュー作ってフレッシュでありつつ詰め込みすぎな感もあったりするんだけど、『BEADS』はフレッシュだけど力が抜けてて、いろいろ通過してきたおっさんも聴ける(笑)数少ないアルバムだと思います。

(笑)嬉しいですね。ほんと、今まで聴いたことがない人に聴いてほしいというのは最初からずーと言っていたことなんで、色んな人に聴いてほしいですね。
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